医療関連プロジェクトでは、かつてないほど多くの情報が生成されており、その情報を効果的に、管理することは、今日の医療施設の所有者、プランナー、建築家、エンジニア、コンサルタントが直面する最大の課題の1つと なっています。
先ごろ開催されたウェビナー 医療プロジェクトにおける情報過多への対処法では、HDRの専門家たちが、最先端の医療プロジェクトチームがどのようにリスクを低減し、連携を強化し、より連携の取れたプロジェクトワークフローを構築しているかについて、実践的な知見を共有しました。
ここでは、この話し合いから得られた5つの重要な教訓と、dRofusが組織がこれらの戦略を実践に移すのをどのように支援するかについてご紹介します。
1. 情報過多こそが本当の問題ではない — 真の問題は情報の断片化です。
医療チームは、単にデータ量が増えているだけでなく、複数のシステムやチーム、プロジェクトの各段階に分散し、相互に連携が取れていないデータに対処しなければなりません。
情報がサイロ化していると、以下のことがますます困難になります:
- 一貫性を維持
- 要件を検証
- 変更を追跡
- 利害関係者間の整合性確保
同パネルは、一元化された信頼できる唯一の情報源を構築することが、ギャップや不整合、および下流工程におけるプロジェクトリスクを低減するために極めて重要であると強調しました。
dRofusの活用方法
dRofusは、医療施設の計画、室情報、設備情報、基準、およびプロジェクト要件を、単一の連携プラットフォームに一元化します。プロジェクトチームは、互いに連携していない、スプレッド・シート、PDF、電子メール、およびサイロ化されたデータベースに頼るのではなく、建物のライフサイクル全体を通じて、検証済みの情報を共有する単一の情報源にアクセスすることができます。
これにより、チームには次のような利点が得られます:
- 分野横断的な連携の強化
- 情報の重複の削減
- 成果物全体の一貫性の維持
- 計画段階から運用段階に至るまで、プロジェクトの利害関係者の認識を統一する
主なポイント:
体系化され、相互に関連付けられたプロジェクト情報は、プロジェクトのライフサイクル全体を、通じて、可視性、連携、意思決定の質を向上させます。
2. 標準化は効率化をもたらす — しかし、柔軟性も依然として重要です。
このウェビナーで特に強調されたテーマの1つは、標準化と、プロジェクトの柔軟性のバランスを取ることの重要性でした。
HDRは、標準やテンプレートを活用することで、チームがプロジェクトごとに "reinventing the wheel (すでに存在 · している物や技術 · と同じものを一から作り直すことの例え)" 手間を、省きつつ、クライアント固有の要件や地域による差異に対応する余地を確保できることについて解説しました。
パネルでは、 “80/20 rule (法則)" が協調されました:
- 80%:標準化されたベストプラクティス
- 20%:プロジェクト固有のカスタマイズ
このアプローチは、チームにとって次のようなメリットがあります:
- プロジェクトの立ち上げを迅速化する。
- 一貫性を向上させる。
- 反復作業を削減する。
- 個々のプロジェクトのニーズに応じた柔軟性を維持する。
dRofusの活用方法
dRofus を利用することで、組織は標準化されたテンプレート、部屋の種類、設備基準、計画要件を作成し、プロジェクト間でそれらを再利用しつつ、プロジェクトごとのカスタマイズも、可能にすることができます。
医療機関および設計チームは、以下のことが可能です:
- 全社的な計画基準を確立します。
- プロジェクトや施設間で一貫性を維持します。
- 地域の規制やクライアントの要件に合わせて基準を調整します。
- 検証済みのプロジェクトデータを再利用し、今後のプロジェクトを迅速に進めます。
これにより、ガバナンス (統治性)と柔軟性の両面において、拡張性のある枠組みが構築されます。
重要なポイント:
最も効果的な標準フレームワーク (枠組み)とは、創造性やプロジェクトごとの柔軟性を制限することなく、構造を提供するものとなります。
3. 初期段階の計画構造が、プロジェクトの成否に直接影響を与えます。
このウェビナーでは、医療プロジェクトの情報を効果的に管理する上で、初期のプロジェクト計画策定が最も重要な段階の一つであることが改めて強調されました。
構造化され、検証済みの情報が早期に確立されると:
- チームはより迅速に、より適切な意思決定を実現します。
- 設計の連携が向上します。
- 手戻りが削減されます。
- 要件は、プロジェクトのライフサイクル全体を通じて追跡可能となります。
その構造がなければ、チームは次のようなリスクに直面する可能性があります:
- クライアント要件の欠落。
- データの不整合。
- 後期段階での再設計。
- 多大なコストを伴う調整上の問題。
dRofusの活用方法
dRofusは、設計があまりに進んでしまう前に、チームが要件を定義、検証、管理できるようにすることで、プロジェクトの初期段階から構造化された計画ワークフローをサポートします。
チームは以下のことが可能です:
- 部屋と設備の要件を早期に把握する。
- 計画の前提条件をリアルタイムで検証する。
- 変更内容と承認状況を追跡する。
- BIMとの連携に向けた構築された要件を提供する。
これにより、施主の意図を尊重しつつ、その後の設計や調整におけるリスクを低減することができます。
重要なポイント:
プロジェクトの初期段階で、信頼性が高く構造的な計画情報を確立することで、その後のすべての段階に向けた強固な基盤が築かれます。
4. 導入とアクセシビリティは、技術と同じくらい重要です。
パネルでは、情報管理を成功させるにはソフトウェアだけでは不十分であり - チームによる導入とアクセスのしやすさが重要であると繰り返し強調されました。
たとえ最高のシステムでも、次のような場合には失敗してしまいます:
- チーム間のワークフローが連携していない。
- 情報が見つかりにくい。
- 利害関係者がデータを解釈できない。
- 分野ごとに異なる“信頼できる唯一の情報源(SSoT)”が使用されている。
医療プロジェクトチームは、次のようなワークフローを構築しなければなりません:
- 全員が同じプラットフォーム/プロセスを使用する。
- 情報へのアクセスが容易である。
- データは、技術系および非技術系の両方の利害関係者にとって理解しやすいものである。
dRofusの活用方法
dRofusは、プロジェクト情報を多分野にわたってアクセスしやすく、構造化され、理解しやすいものにすることで、コラボレーションを向上させるよう設計されています。
役割ベースの権限設定や、RevitやExcelなどのプラットフォームとの連携により、チームは適切なガバナンスと説明責任を維持しつつ、共有環境内でコラボレーションを行うことができます。
これにより、以下のことが可能になります:
-
利害関係者間の連携強化
-
プロジェクトデータへの信頼性の向上。
- 多分野にわたるチームでの導入が容易に。
- ワークフローと意思決定の透明性の向上 。
重要なポイント:
テクノロジーは、チームがそれを信頼し、導入し、その中に含まれる情報を容易に活用できる場合にのみ、その真価を発揮します。
5. AIと構造化データが、医療プロジェクトの実施の未来を形作る。
今後を見据え、パネルディスカッションでは、AI、アナリティクス (分析)、および計算設計ツールが、医療プロジェクトの計画と実施をどのようにますます変革していくかについて議論しました。
しかし、AIの効果は、その基盤となるデータの質と構造に左右されます。
今日、以下に投資している組織:
- 構造化データ
- 標準化されたワークフロー
- 連携されたプロジェクト情報
- 信頼性の高いデータガバナンス
… これにより、以下を最大限に活用できる体制が整うでしょう:
-
予測分析
- ベンチマーキング
- 自動化
- より賢明な設計上の意思決定 - 実施
dRofusの活用方法
dRofusは、将来のAI、アナリティクス (分析)、およびデジタルトランスフォーメーションの取り組みを支えるために必要な、構造化された一元化されたプロジェクトデータの基盤を提供します。
組織は、dRofusのデータを活用して、以下のことができます:
- Power BIなどのレポートツールにおけるダッシュボード用のビジュアルを作成します。
- ポートフォリオ全体のプロジェクトをベンチマークします。
- 業務の引き継ぎや施設管理を支援します。
- 将来的なAIを活用した計画・設計ワークフローを実現します。
dRofusは、プロジェクトデータを構造化された再利用可能な形式で整理することで、医療機関が次世代のデータ駆動型プロジェクト実施に向けた準備を支援します。
重要なポイント:
医療プロジェクトの実施における将来は、今日、構造化され、信頼性の高いデータ基盤を構築できるかどうかにかかっています。
まとめ
医療関連プロジェクトの複雑さは、今後ますます増していくでしょう。成功を収めるのは、建物のライフサイクル全体にわたってプロジェクト情報を効果的に整理・検証し、活用できる組織です。
ウェビナーを通じて述べた通り、その目的は単にデータをより多く収集することではなく - 連携を強化し、リスクを低減し、プロジェクトの成果向上につながる、相互に関連した、実用的な情報を生み出すことです。
オンデマンドのウェビナーをフル視聴して、医療プロジェクトにおける情報過多を克服する上で、HDRが提供する実践的な知見をご覧ください。

